書影:初乗り

初乗り

いかるがつみき/作 知古つとむ/造本

B6判 33頁

平綴じ(手製本)

初乗りはつのり

恋……それは、距離でも時間でもない。
初乗り……それは、みじかいみじかい恋の貸し切り運賃。
新進気鋭、いかるがつみきが描く、アラサーOLやさぐれ純愛記。
いかるがつみきの書き下ろし短編。

この作品は『パブー』にて全文公開しています。

いかるが

自分自身がもういい歳になってきて、十分やさぐれているのですが、この作品ころから顕著にやさぐれ負け犬感の強いOLが登場する作品を書くようになりました(自分に近いから?)。クドいことば遊びや、あまりうまくない韻を踏んだりだとか、しょうもないことをふんだんに織り交ぜて、たのしんで書いた作品でもあります。笑って読んでいただけると嬉しいです。

知古

この話を読んだときに、表紙に頭が魚の女性を描こうとひらめきました(なぜかと問われると、ひらめきでしかないのだけれど)。つまりマグロ女なワケなのですが……この装画がわりあいウケたみたいで、手にとってくださるかたが一番の多い作品です。本文書体に、当時発売されたばかりの「ツルコズM」を使用しました。本文組みにつかったのは世間的に初(?)だったかもしれません。
小冊子で、自宅のプリンタで印刷したのですが、光沢のある紙と併せるとシルバーのような色合いが出せることがわかり、紙と印刷の楽しさがひとつ増えました。